第18回 積替え保管施設の事前計画書③

sanpaiblog0018

今回は「保管場所の詳細」を見ていきましょう

前回は、積替え保管施設の

  • 施設内配置図
  • 排水処理設備
  • 保管場所
  • 選別場所
  • 台貫
  • 散水設備
  • 消臭設備
  • 施設内の写真

などについて見てきました。

今回は、さらに一歩踏み込んで、

「保管場所の詳細」

を見ていきましょう。

まずは「保管する産業廃棄物の一覧表」

最初に作成するのが、

保管する産業廃棄物の一覧表

です。

ここでは、保管場所ごとに、

  • 産業廃棄物の種類
  • 保管方法
  • 保管量
  • 屋内か屋外か
  • 搬入者
  • 搬出者

などを記載していきます。

容器を使用する場合には、

どのような容器を何個使うのか

まで記載します。

たとえば、

「0.2㎥ドラム缶×2個」

「6㎥コンテナ×2個」

といった具合です。

保管量には上限があります

ここは非常に重要です。

積替え保管施設では、好きなだけ産業廃棄物を保管できるわけではありません。

東京都の事前計画書では、

保管量は、1日当たりの平均的な搬出量の7倍以下

とすることが求められています。

つまり、

1日当たりの平均的な搬出量 × 7 = 保管上限

という計算です。

たとえば、1日当たり平均3㎥を搬出するのであれば、

3㎥ × 7 = 21㎥

です。

したがって、この場合の保管量は21㎥以下にしなければなりません。

事前計画書には、

実際の保管量 ≦ 保管上限

となっていることを数字で示していきます。

搬入・搬出のどちらかは自社で

一覧表には、

搬入者・搬出者

についても記載します。

ここでは、

「自社が運搬するのか」

「他社が運搬するのか」

を明確にします。

そして東京都の事前計画書では、

搬入・搬出のどちらか一方は、必ず自社のみで行う

こととされています。

たとえば、

他社が施設へ搬入
↓
自社が処分場まで搬出

という形などが考えられます。

次は「保管場所の図面・計画容量」

一覧表ができたら、次は、

産業廃棄物の保管場所の図面と計画容量

です。

ここでは、保管場所の

  • 正面図
  • 側面図
  • 平面図

などを作成し、

  • 幅
  • 奥行き
  • 高さ
  • 最大保管高さ
  • 容器の大きさ

などを記載していきます。

そして、

実際に何㎥保管できるのか

を計算します。

ここは、ある意味、

完全に算数の問題です。

基本的には、

縦 × 横 × 高さ

などから容積を求めて、㎥で計算していきます。

東京都の記載例でも、図面と計算式を使って計画容量を示す形になっています。

液状廃棄物では「防液堤」の計算も

廃油、廃酸、廃アルカリ、液状の汚泥などを保管する場合には、さらに重要になるのが、

防液堤

です。

万が一、保管している容器が壊れて中身が漏れた場合でも、外へ流れ出さないようにする設備です。

東京都の手引きでは、

防液堤内に置かれている容器のうち1個が破損して漏れた場合でも、防液堤内にためられること

を計算して、安全性を説明するよう求めています。

複数種類の容器がある場合には、原則として最大容量の容器1個が漏れた場合で確認します。

つまり、

壊れた容器から漏れる量

と、

防液堤の中に実際にためられる容量

を比較するわけです。

ここもやはり、

算数の問題です。

図面を描いて、寸法を測って、容積を計算する。

積替え保管の事前計画書では、こうした計算もかなり重要になってきます。

そして「作業手順書」

保管場所の詳細ができたら、次は、

作業手順書

です。

これは保管番号ごとに作成します。

まず、

  • 手選別をするのか
  • 手解体をするのか
  • 有価物の抜き取りをするのか

を明確にします。東京都の様式でも、この3項目を保管場所ごとに記載する形になっています。

そのうえで、実際の作業を順番に書いていきます。

① 搬入

まずは、

どのように施設へ搬入するのか。

  • どの車両で搬入するのか
  • 容器を使用するのか
  • どのような状態で搬入するのか

などを記載します。

② 保管場所への移動作業

次に、

車両からどのように荷下ろしするのか。

手作業なのか。

重機を使うのか。

選別場所へ移動するのか。

その場で手選別するのか。

手解体を行うのか。

金属くずなどの有価物を抜き取るのか。

作業中に散水を行うのであれば、それも記載します。

東京都の記載例でも、荷下ろし、手選別、有価物の抜き取り、散水など、一連の作業を具体的に記載しています。

③ 搬出

最後が、

搬出

です。

  • どれくらいの量になったら搬出するのか
  • どうやって保管場所から積み込むのか
  • 容器を使用するのか
  • どの車両で搬出するのか

などを記載していきます。

つまり作業手順書では、

搬入
↓
荷下ろし・選別・保管
↓
搬出

という、施設内で行われる一連の作業を具体的に説明するわけです。

もうあと少し……?

保管量を計算して、

図面を書いて、

防液堤まで計算して、

保管番号ごとに作業手順を書いて……。

ここまで来ると、

「もう終わりでしょう!」

と言いたくなるところです。

ですが、

もう少しあります。

次に出てくるのが、

施設の清掃

生活環境の保全上の措置

重機

そして、

積替え保管施設の事前計画の大きなポイントとなる、

周辺住民等への説明

です。

次回は、このあたりを見ていきましょう。